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パーキンソン病の診断・治療

パーキンソン病は、脳内のドパミンという物質が減少することで、手足の震えや体の動かしにくさが現れる脳神経の病気です。愛知県刈谷市のさくら中央クリニックでは、日本神経学会専門医および日本神経学会指導医、そして日本内科学会総合内科専門医である院長が、専門的な知見に基づいた診療を行っています。私たちは、患者さんが住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう、一人ひとりの症状や生活環境に合わせた最適な治療計画を提案いたします。

当院の院長は、沖縄県石垣島で島内唯一の脳神経内科専門医として離島医療に従事した経験があり、限られた医療資源の中で最善の選択を行う姿勢を大切にしています。刈谷駅から徒歩11分という立地を活かし、会社勤めの方からご高齢の方まで、幅広くサポートいたします。パーキンソン病は早期に適切な診断を受け、治療を開始することが重要です。些細な違和感でも、脳神経内科の専門外来である当院へお気軽にご相談ください。

パーキンソン病の主な症状と4つのサイン

パーキンソン病の症状は、大きく分けて運動症状と非運動症状の2つがあります。運動症状には、パーキンソン病の四徴(しちょう)と呼ばれる特徴的な4つのサインがあります。これらの症状は左右どちらかの手足から始まることが多く、数年かけてゆっくりと進行していくのが特徴です。

振戦(手足の震え)

1秒間に4回から6回程度の、比較的ゆっくりとした震えがみられます。特に何もしていない安静時に目立ち、何か動作を始めようとすると震えが止まるのが特徴です。指先が丸薬を丸めるような動き(ピル・ローリング)をすることもあります。また、手足だけでなく、顎や唇が震えることもあります。

無動・寡動(動作が遅くなる)

素早い動きができなくなり、日常生活のあらゆる動作がゆっくりになります。歩くときに歩幅が小さくなったり、手の振りが小さくなったりします。顔の表情が乏しくなる仮面様顔貌や、声が小さくなる、文字が小さくなるといった変化も、この無動や寡動に含まれます。

筋強剛(筋肉のこわばり)

筋肉が常に緊張した状態になり、関節をスムーズに動かせなくなります。診察の際、医師が患者さんの手足を持って動かすと、カクカクとした歯車のような抵抗を感じることがあり、これを歯車様筋強剛と呼びます。患者さん自身は「肩がこる」「手足が重い」といった自覚症状として感じることが多いです。

姿勢反射障害(転びやすさ)

体のバランスが崩れたときに、姿勢を立て直すことが難しくなります。不意に押された際などに足が一歩出ず、そのまま棒のように倒れてしまうことがあります。特に後ろ側に転倒しやすくなる傾向があります。この症状は病気が少し進行してから現れることが一般的です。

足が地面に張り付いたようになって一歩目が出なくなる「すくみ足」については「しびれの治療」のページでも関連する神経症状を解説しています。

パーキンソン病が発症する原因とメカニズム

パーキンソン病の原因は、脳の真ん中あたりにある「中脳」の黒質という部分の神経細胞が減少することにあります。この細胞はドパミンという神経伝達物質を作っています。ドパミンは、脳から体に運動の指令を出す際の調整役を担っているため、これが不足するとスムーズに動けなくなるのです。

なぜ黒質の細胞が減少してしまうのか、その完全な理由はまだ解明されていませんが、以下の要素が複雑に絡み合っていると考えられています。

αシヌクレインの蓄積 脳内に異常なタンパク質が溜まることが、神経細胞を傷つける一因とされています。
ミトコンドリアの機能低下 細胞のエネルギーを作る工場の役割をするミトコンドリアの働きが悪くなることが指摘されています。
環境要因 農薬などの特定の化学物質への曝露がリスク因子として研究されています。
加齢 年齢とともに発症率が高まることから、老化に関連するメカニズムも関与していると推測されます。

ドパミンが減少するスピードは人によって異なりますが、さくら中央クリニックでは、患者さんの現在の脳の状態を評価し、適切なタイミングでお薬を調整することで、細胞の負担を減らすアプローチをとっています。脳の状態を把握するための検査については、必要に応じて専門施設と連携し、画像診断(DATスキャンなど)を活用します。

パーキンソン病の種類と重症度の指標

パーキンソン病と似たような症状を呈する病態を総称して「パーキンソン症候群」と呼びます。これらを見分ける(鑑別する)ことは、治療方針を決める上で極めて重要です。脳神経内科の専門的な診察によって、真のパーキンソン病なのか、他の要因によるものなのかを判断します。

パーキンソン症候群の分類

薬剤性パーキンソニズム 胃腸薬や精神安定剤などの副作用で、パーキンソン病に似た症状が出ることがあります。
血管性パーキンソニズム 脳梗塞などの後遺症で、特に足の動きが悪くなることがあります。
進行性核上性麻痺などの変性疾患 パーキンソン病に似ていますが、進行が早く、眼球の動きや飲み込みに早期から影響が出ることがあります。
多系統萎縮症 自律神経の症状(血圧の変動や排尿障害)が強く出ることが特徴です。

脳梗塞後の症状については「脳梗塞の診断・治療」のページを参考にしてください。

重症度の分類(ヤール分類)

パーキンソン病の進行度は、ホーエン・ヤールの重症度分類という指標で1度から5度に分けられます。

1度 体の片側だけに症状がある状態です。
2度 両側に症状があり、姿勢の崩れはない状態です。
3度 歩行障害や姿勢反射障害が現れ、日常生活に一部介助が必要になります。
4度 自力での立ち上がりや歩行が困難になり、強い介助が必要になります。
5度 車椅子やベッド上での生活が主体となる状態です。

ヤール重症度3度以上かつ生活機能障害2度以上の場合、公的な医療費助成の対象となる指定難病に認定される可能性があります。当院では申請に必要な診断書の作成も行っています。

パーキンソン病の最新治療とサポート体制

パーキンソン病の治療は、お薬による治療(薬物療法)が中心となります。不足しているドパミンを補う、あるいはドパミンの受け皿を刺激することで、運動機能を改善させます。近年、多くのお薬が登場しており、副作用を抑えながら効果を長持ちさせることが可能になっています。

ドパミンを補うL-DOPA治療

L-DOPA(レボドパ)は、脳内でドパミンに変わる最も効果の高いお薬です。ただし、長期間服用を続けると、薬の効果が切れる時間が早まる「ウェアリングオフ現象」や、意図せず体が動いてしまう「ジスキネジア」が現れることがあります。当院ではこれらの予後を見据え、初期から適切な量と種類を調整します。

ドパミンアゴニスト(受容体作動薬)

脳内のドパミンを受け取るスイッチを直接刺激するお薬です。L-DOPAに比べて効果は緩やかですが、効果が長く続くのが特徴です。飲み薬だけでなく、皮膚から持続的に吸収される貼付剤(パッチ剤)も活用されます。貼付剤は飲み込みが難しい患者さんでも使いやすく、血中濃度を一定に保つのに適しています。

補助的な役割を持つお薬

MAO-B阻害薬 ドパミンが脳内で分解されるのを防ぎ、効果を長持ちさせます。
COMT阻害薬 L-DOPAが脳に届く前に壊されるのを防ぎます。1日1回の服用で済むタイプもあります。
ゾニサミド ドパミンの合成を助け、震えやオフ時間の改善に期待できます。
アデノシンA2A受容体拮抗薬 ドパミンとは別の経路から運動機能をサポートする、新しいタイプのお薬です。

外科的治療(DBS:脳深部刺激療法)

お薬の調整だけでは症状のコントロールが難しくなった場合、脳に電極を植え込んで電気刺激を送るDBSという治療法があります。当院では手術自体は行えませんが、DBSの適応があるかどうかを慎重に判断し、名古屋市内の大学病院や拠点病院などの高度医療機関へスムーズにご紹介できる体制を整えています。

リハビリテーションの重要性

お薬と同じくらい重要なのがリハビリテーションです。関節を動かすストレッチや、大きな動作を意識した訓練を行うことで、筋肉のこわばりを防ぎ、自立した生活を長く維持できます。刈谷市の地域包括支援事業や介護認定審査会にも携わっている院長が、介護サービスの活用についても具体的にアドバイスいたします。

パーキンソン病についてのよくある質問

パーキンソン病は遺伝しますか?

ほとんどのパーキンソン病は遺伝とは関係なく発症する孤発性(こはつせい)です。ごく稀に家族性パーキンソン病と呼ばれるタイプがありますが、全体のごく数パーセント程度です。過度に心配する必要はありませんが、気になる場合は診察時にご相談ください。

薬を飲み始めたら、ずっと飲み続けなければなりませんか?

現時点ではパーキンソン病の根本的な治療は難しいため、症状を抑えて生活の質を保つために、お薬は長く継続していただくことが基本です。自己判断で急に薬を止めると、悪性症候群という重篤な状態になる危険があるため、必ず医師の指示に従ってください。

認知症になる可能性はありますか?

パーキンソン病の経過中に、物忘れや幻視(ないものが見える)などの認知機能の低下が現れることがあります。当院では認知症の診療にも注力しており、運動症状と精神症状の両面からサポートが可能です。詳細は「認知症について」のページをご覧ください。

普通の生活は送れますか?

適切な治療を受けることで、多くの方が長期間にわたって自立した生活を送られています。当院では産業医としての知見も活かし、お仕事を続けながら治療を継続するためのアドバイスも行っています。無理のない範囲で、散歩や趣味などの活動を続けることが推奨されます。

当院のパーキンソン病診療のこだわり

さくら中央クリニックでは、パーキンソン病の診療において患者さんとそのご家族の不安を解消することを第一に考えています。私たちは、単にお薬を処方するだけでなく、睡眠障害や便秘、うつ症状といった目に見えにくい症状(非運動症状)にも細やかに対応します。これらの症状は生活の質を大きく左右するため、遠慮なく主治医にお伝えください。

当院は、愛知県刈谷市の住宅地や企業の近くに位置しており、刈谷駅からも徒歩圏内と通院しやすい環境です。また、院内には血液検査や画像診断などの充実した検査機器を備えており、患者さんの体調変化を迅速に捉えることが可能です。総合内科専門医かつ脳神経内科専門医としての強みを活かし、高血圧や糖尿病などの生活習慣病も併せて総合的に管理いたします。地域密着型のクリニックとして、顔の見える温かい医療を提供することをお約束します。

生活習慣病の管理については「生活習慣病について」のページもご参照ください。

院長より:自分らしい生活を支えるパートナーとして

さくら中央クリニック院長の丸野内暢彦です。私はこれまで、大学病院や中部労災病院、そして離島医療の現場で多くのパーキンソン病患者さんと向き合ってきました。パーキンソン病は、確かに向き合う時間の長い病気ではありますが、決して何もできない病気ではありません。適切な薬の組み合わせと、前向きなリハビリテーションによって、自分らしい生活を続けている方がたくさんいらっしゃいます。

私が石垣島で診療していた頃、限られた設備の中で最も頼りになったのは、患者さん自身の言葉と丁寧な診察でした。その経験は、現在の刈谷市での診療にも活かされています。患者さんが診察室に入ってくる時の歩き方、お話しされる際の声のトーン、ご家族が感じている小さな変化。そうした情報を大切にしながら、最適な治療を組み立てていくことが日本神経学会専門医としての私の使命だと考えています。

「最近、家族から動作が遅くなったと言われた」「手が震えて字が書きにくい」といった症状にお悩みの方は、どうか一人で抱え込まずに相談してください。パーキンソン病ではないことを確認し、否定することも、安心への第一歩です。私たちさくら中央クリニックは、あなたが明日を前向きに過ごせるよう、全力でサポートすることをお約束します。スタッフ一同、優しく丁寧な対応を心がけておりますので、安心してお越しください。

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